人力飛行機以外にも「とびもの」は世の中にたくさん出回っています。その中で、最近大きく進歩しているのがクアッドコプターのラジコン。4個のモーターとプロペラを持ち、空撮に大きな威力を発揮するこのとびものは、ここ数年で爆発的な性能向上と価格破壊を成し遂げました。
で、このクアッドコプターを利用して人力飛行機のテストフライトを撮影した動画が、最近Youtubeに立て続けにアップされたのです。一方は滑空機なのですが。
そしてこの空撮による映像、鳥人間コンテストのTV番組でも割とよく見かけるアングルでもあります。下記ページには2008年の空撮映像があります。*1
この映像がどんなブレイクスルーを産み出すか。私は「機体の平面形が見える」という点が一番大きいのではないかと思っています。人力飛行機の特徴は細長い主翼ですが、その特徴は横から見るというテストフライト映像によくあるアングルでは十分に見せられるみのではありません。前方や後方からだとどうにも飛行機っぽくない*2。それが機体上方、特に斜め上からだと、人力飛行機の「とびもの」としての特徴がよく分かる、よく伝わるのではないかと思っています。鳥人間コンテストではそれを下方からのボート視点の映像で実現していますが……。
兎にも角にも、こういうテレビ的な画になる映像が個人で撮れるようになったというのは、長期的には大きな意味を持ってくるのではないでしょうか。安全性の観点から議論されることも多いクアッドコプターですが、こういう「見て楽しい」映像が多く生み出されればいいなあと、そう思うわけです。